前回までにキャンピングカータイプ、エンジン検討、ハイエースのボディ検討を行ってきました。いままで色々調べた来たので、ハイエースのベース車両基礎知識はある程度上がったのではないかと思います。今回からキャンピングカービルダーのラインナップのリサーチをしていこうと思います。
昨今のキャンピングカーブームでキャンピングカービルダーはかなり増えています。どのビルダーの車両が良いかはなかなか素人には判断が付きません。ただ、少なくともキャンピングカービジネスで実績のあるビルダーであれば、最低限の品質は確保されていると思われる事と、あまり品質の善し悪し判断をする事は難しいと思われる為、居室配置や装備をメインに検討しようと思います。
また、人気ビルダーの中から選択した方がいつかキャンピングカーを手放す時が来たとしてもリセールバリューが高いと思います。
ビルダー候補
今回バンコンで定評のある5社のビルダーをインターネットで調べてみました。どのビルダーもバンコンでは定評のある会社さんです。今回の5社以外にもかなりの数のビルダーが存在していますが、この5社はその中でも経験、実力ともに高い会社であり、間違いはないかと思います。
- Toy Factory
- RecVee
- NUTS
- 東和モータース
- フジカーズジャパン(FOCS)
ビルダー検討の第一回目である今回はToy Factoryをリサーチしてみます。
Toy Factory
※記事中でToy FactoryさんのHP画像、情報を使用させてもらっています。最新情報を極力使用する事を心がけていますが、古い情報になってしまっていることもある事をご容赦下さい。
Toy Factoryは1995年創業の岐阜県に本社がある定番ビルダーです。バンコンでは国内で4割ほどのシェアがあるそうです。まさに最大手です。バンコンがメインのビルダーで、ハイエースベースのバンコンを数多くラインナップしています。
今回はハイエースベースのラインナップの中で、ディーゼル4WDを取り揃えているAlcoba、BADEN、Bergenの3タイプを検討してみます。
Toy Factoryの架装の特長の一つがエアロウインドウです。ボディ右側面に標準でエアロウインドウ(出窓)が架装されており、車内空間を拡張しています。また、エアロウインドウは断熱性に優れたアクリル製2重窓となっており、結露を防ぐ効果があるそうです。グランデ仕様のオプションを選択すると左後部とリアゲートウインドウもアクリル化され、暑さ、寒さに強い空間が実現できるそうです。車体に描かれたToy Factoryのロゴがとてもカッコいいです。
ラインナップ
Toy Factoryのラインナップは基本的にハイエースのスーパーロング、ワイドボディ、ハイルーフをベース車両としています。車両寸法は全長5,380mmx全幅1,920mmx全高2,285mmで、ハイエースの中でも一番大きいタイプのサイズとなっています。今回はこのベース車両を使用した下記3種類のラインナップを検討してみます。
- Alcoba
- BADEN
- Bergen
Alcoba
Alcobaは乗車4名、就寝大人2名+子供2名のキャンピングカーです。
車両進行方向の常設2段ベッドとトイレルームを後部に設けたふたり旅向けのモデルです。2段ベッドにより、就寝時のプライバシー確保がしやすくなっています。また、スペースの効率利用を行うために運転席、助手席の背面をシートとして利用し、セカンドシートとの組合せで対面式ダイネットが構成できます。
2段ベッド、トイレルームと、充実な設備を実現しているため、乗車人員は4名に制限されています。小さなお子さんがいるご家族、あるいは夫婦2人にちょうど良い感じです。運転シートを回転させる事による広々ダイネットはGoodです。また、常設2段ベッドも魅力大です。いざという時のトイレスペースもおすすめポイントです。
BADEN
BADENは乗車7名、就寝5名のキャンピングカーです。
常設リアベットと優れたユーザビリティを融合したトイファクトリーのフラッグシップモデルです。ふたり旅からファミリーユースまで対応します。トイレルームを無くしたことにより、1,800×1,530mmのベッドを確保し、大人3人が就寝可能です。また、セカンドシート、サードシート展開により、1,900×1,200mmのベッドが実現でき、大人2人の就寝が可能です。BADENはハイエース居室を広々使いこなす為の配置と工夫が詰まった車です。
Bergen
Bergenは乗車6名、就寝4名のキャンピングカーです。
常設リアベッドと大容量ラゲッジスペースをドッキングしたモデルです。車体右側に配置されたキッチンと収納スペースにより広いエントランスを実現しています。Bergenとはノルウェー西岸の世界遺産にもなっている美しい都市の名前だそうです。
Bergenは他のシリーズと違い、運転シート回転によるダイネット構成ではなく、独立した4人席常設ダイネットとなっています。広々キッチン構成もGoodポイントです。
Toy Factoryでの選定ポイント
Toy Factoryは日本で一番有名なバンコンビルダーと言っても過言ではありません。シェア、実力ともに最高峰のメーカーと言えるでしょう。
ラインナップも充実しており、選択に悩みますが、乗車定員、就寝パターン、トイレルーム有無の基準で比較すると下記の様になります。
Alcoba | BADEN | Bergen | |||
乗車定員 | 4人 | 6人 | 6人 | ||
就寝パターン | 2段ベット | 〇 | - | - | |
リアベット | - | 〇 | 〇 | ||
トイレルーム | 有 | 〇 | - | - |
我が家の場合、基本は夫婦での旅行想定ですので、乗車定員4名でも良いのですが、普段使いも想定すると、6人程度乗れる形が希望です。就寝パターンは出来れば少しでもパーソナル空間が維持できる2段ベッドが希望となります。
トイレルームはあくまでも保険ですが、妻がトイレが近いので、渋滞時などの場合を考えて付けておきたいところです。
この様に考えると、2段ベッドとトイレが付いているAlcobaか、乗車定員が6人あり、広いベッドスペースが確保できるBADENが選択肢となりそうです。
設備
各ラインナップの主要標準装備とオプションは下記となります。
装備 | Alcoba | BARDEN | Bergen |
電子レンジ | OP | OP | OP |
冷蔵庫 | 標準40L | 標準40L | 標準40L |
カセットコンロ | 標準 | 標準 | 標準 |
ポータブルトイレ | 標準 | OP | OP |
給水/排水タンク | 標準13L | 標準13L | 標準12L |
サブバッテリー | 標準 | 標準 | 標準 |
FFファンヒーター | OP | OP | OP |
100Vインバーター | OP | OP | OP |
ソーラーパネル | OP | OP | OP |
エアコン | OP | OP | OP |
オプションに関しては、キャンピングカー生活の充実を考えると極力搭載したいところです(当然予算との兼ね合いになりますが)。ポータブルトイレはメンテナンス性を考えて排泄物をラッピング処理してくれるラップポンに変えたいところです(ちょっと高いですが)。
Toy Factotyではエアコンはクールコンプと言う呼び名でシステム化しています。エアコンの連続運転時間はソーラー発電との併用、ECOモードで4時間、低温/強風などで2時間程度の様です。
特徴的なオプションとしては、車体右側に架装されているエアロウインドウを車体左側とリア側にも拡張するグランデ仕様があります。耐熱、耐寒に優れたキャビン空間が実現できるそうです。
ソーラーパネルのオプションは専用設計された台座へ装着する形をとっており、非常にカッコいいスタイリッシュな外観を実現しています。また、ソーラーパネルはToy Factoryとシャープが共同開発したもので、車載を前提とした設計となっているそうです。
購入ロケーション
Toy Factoryは岐阜県に本社を置く会社です。国内での販売拠点は下記となります。
・岐阜店
・湘南店
・東北店(宮城県大崎市)
・東京店(町田市)
見積はToy FactoryのHPから行う事ができます。北関東に住んでいる私の場合、東京町田が一番近そうです。
まとめ
今回Toy Factoryをリサーチしてみましたが、人気ナンバーワンのビルダーだけあって、ユーザーの多様性に対応した充実ラインナップが揃っていました。でも我が家の要望と微妙にミスマッチしてしまっています。Alcobaで乗車定員が6名以上或いはBARDENでトイレルームがあれば我が家の要望にぴったりなのですけどね。
ただ、Toy Factoryのラインナップはスタイリングや設備面で捨てがたい魅力があるのも確かです。今回は居室レイアウト、装備面での検討を行いましたが、実際には見積検討、納期も確認する必要が有ります。
次回はレクビーをリサーチしてみます。