キャンピングカー検討雑記6 ~エンジン検討編~

キャンピングカー

キャンピングカー購入を思い立ち検討を始めてから1ヶ月余りが経ちました。まだまだ先は長いと思いますが、期待はどんどん膨らんできています。どの様なキャンピングカーが我が家に合っているのか、わくわくしながらリサーチを進めています。

今まで、ベース車両を選ぶために燃料(ガソリン/ディーゼル)、走行性能(出力/トルク)、駆動(2WD/4WD)、ボディータイプの順に検討を進めてきました。前回までにガソリンエンジンとディーゼルエンジンの選定を行うための検討としてランニングコスト、エンジンによる出力やトルクの走行性能面の比較を行い、2WDと4WDの選定を行うために用途面の比較を行ってきました。

ここまでの私の基準ではディーゼルエンジンに軍配ありで、2WDか4WDかは選択が悩ましところですが、悪路は基本的に走らないと考えて2WDかな、との結論です。

今回は乗り心地面の検討を行ってみます。ガソリンエンジンは静か、ディーゼルエンジンはうるさいと言うのがだれもが持っているイメージかと思います。バリバリにキャンピングカーを使いこなすことを考えると、長時間の運転、乗車を覚悟しなければいけません。そうなると乗り心地は重要なファクターです。

乗り心地の比較

乗り心地は個人の主観により判断される面が多い為、なかなか数値で表す事は出来ません。しかし、ガソリンエンジンの方がディーゼルエンジンに比較して乗り心地が良いと言うのが一般的な見解であり、確かにその通りかと思います。

ディーゼルはうるさい、環境に悪い、価格が高い、と言う様な悪い(デメリットの)イメージが先行しがちです。この様なデメリット=悪い乗り心地と考えると、比べる前からガソリンエンジンに軍配が上がってしまいます。そのため、今回の乗り心地に関する検証は、これらのディーゼルへの偏見に対する検討を行う形で進めてみたいと思います。

ディーゼルの環境影響】

ディーゼルは環境に良くないとのイメージをかなりの方々が持っているかと思います。この認識を強める事柄として、ディーゼル車の排出する粒子状物質(PM)による大気汚染対策で、2003年から関東一都三県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の条例により排出基準を満たさない旧型式ディーゼル車の乗入運行を禁止するというニュースがありました。既に今から20年前のニュースですが、このニュースによりディーゼル車はもう暫くすると環境的に乗る事が出来なくなると、今もかたくなに信じている人が結構いるようです。そこまで極端に解釈していなくても、ディーゼル車規制のニュースが頭の底の部分にインプットされている方は多いのではないでしょうか。

このニュースを拡大解釈してすべてのディーゼル車は首都圏に乗入できない、あるいは将来ディーゼルは運行禁止になるのではないかと思っている方は結構いらっしゃったかと思います。しかし、規制を受けるのは1ナンバー或いは4ナンバーの車であり、5ナンバー、3ナンバーは全く問題ありません。1ナンバーは大型トラックに代表される普通貨物車です。3ナンバーに比較して税金が安価であるため、大型SUV、ワンボックスカーで登録している事も多いです。4ナンバーは小型貨物車です。ハイエースなどは4ナンバー登録も多いです。それに対して、5ナンバー、3ナンバーは小型乗用車、普通乗用車に分類されます。また、1ナンバー、4ナンバーでも新しい車はPM対策が行われているため規制対象にはなりません。規制を受ける車は旧型車両の1ナンバー、4ナンバーだけです。

また、ヨーロッパではクリーンディーゼル技術により、ガソリン車よりもディーゼル車の方が環境に優しいとの通説になっています。ディーゼルエンジンが全て環境に悪いというわけではなく、最近のディーゼルエンジンは逆にガソリンエンジンより環境によいと言う事も言えそうです。

この様に考えるとディーゼルは環境に悪いと言うよりは、逆にガソリンより環境に良いとなるかもしれません。でも今後増えていく電気、水素と言ったカーボンフリー燃料機関と比べるとやっぱり環境には悪い事は否定できません。

環境影響が乗り心地評価とどれだけ関連があるかと言うと”うーん”、と言う感じですが、環境意識が高い時代ですので、環境に良い車に乗っているんだぞ!と言う意識は乗り心地につながるかと思います。でも、それだったらキャンピングカーなんかに乗らずに、電気自動車や水素自動車のコンパクトカーに乗れと言う突っ込みが来そうなので、ここまでのコメントとしておきます。

【ディーゼルの価格面検討】

価格に関しては以前も検討しましたが、ディーゼルエンジンの方がガソリンエンジンよりも複雑な構造な事と、生産量が少ないため、どうしても高価になります。しかし、ディーゼルエンジンの方が剛性を意識した構造なので、長期製品寿命が期待できます。当然メンテナンスを行う事が前提になりますが、初期コストが高くてもその分長期間使用する事が出来れば、トータルコストを安価に抑えられる可能性がディーゼルエンジンにはあります。

また、安価な軽油と燃費によるランニングコスト面、リセールバリューの高さはトータル的にガソリンエンジンを凌駕します。10年を超える長期使用を考えると価格面ではガソリンエンジンよりディーゼルエンジンの方が優れています。

この価格面検討も乗り心地評価とどこまで関連するかは言いづらいところですが、費用を気にしながら運転するのでは、精神衛生上よくありませんので、コストパフォーマンスの良い方が最終的には乗り心地につながるのではないでしょうか。そう考えるとディーゼルに軍配が上がる結論です。

【騒音面検討】

最後に乗り心地に直接的に関連する騒音面検討を行います。

騒音に関しては、明らかにガソリンエンジンの方がディーゼルエンジンより静かなのは確かです。ガソリンエンジンはガソリンと空気の混合気に点火プラグで着火して燃焼していますが、ディーゼルエンジンは圧縮した空気に燃料を噴射して自然発火させます。この時の爆発によりガソリンエンジンに比較して振動、騒音が発生します。

しかし、最近のディーゼル車は遮音性能の進化で社内に騒音が入りづらくなっています。また、電子制御によるきめ細かい制御により振動、騒音を抑える事によりガソリン車に近い騒音性を実現しています。とはいえ、同じ車種でガソリン車とディーゼル車を比較するとディーゼル車の方が騒音は高くなります。ただ、キャンピングカーは走っている時間より、止まっている時間を楽しむものですので、エンジンの静粛性はあまり気にする必要は無いかもしれません。

乗り心地面の結論

乗り心地と言うある程度主観に左右されるものはなかなか良し悪しの判断が難しいところです。今回、ディーゼルエンジンの環境面、価格面、騒音面の偏見に対する検討を行う中で比較をしてみました。乗り心地検討に結び付けるのが無理やりな項目もありましたが、私なりに比較してみました。

環境面に関してはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン共にほぼ同等と判断します。価格面に関しては、初期費用はガソリンの方が安いです。しかし、最終的なコストパフォーマスを考えるとディーゼルエンジンのメリットは確実にあります。乗り心地に直結する騒音、振動に関しては、明らかにガソリンエンジンに比較してディーゼルエンジンは劣っていることは否めません。

なんだかんだとディーゼルエンジンの擁護を行った分析をしてきたのですが、やはりトータル的な乗り心地面はガソリンエンジンに分がありそうです。

まとめ

ディーゼルエンジンはうるさい、環境に悪い、価格が高いと言うデメリット面の印象を持たれている方が多いかと思いますが、そのような意見に反して私はディーゼルエンジンが好きなので、擁護する形で検討を行ってきました。

今回の検討で、ディーゼルエンジンの良い面を改めて見直したのですが、純粋に乗り心地という側面で比較すると、静粛面からやっぱりガソリンエンジンの方が乗り心地は良いと言う結論です。でも私の好みはディーゼルエンジンです。まさにエンジンが回っているなと言うブルンブルンと言う音と振動がカッコいいです。

今回の乗り心地に対する検討結果は、少しでも走行時に静かな方が良いと思う方はガソリンエンジン。いやいや、エンジンは多少うるさくても力強く動いてくれた方が良い、あるいは走行時の静粛性より、エンジン停止時の活動を重視する場合はディーゼルエンジンと言う感じでしょうか。

次回はガソリンエンジン、ディーゼルエンジンの総合的な比較検討まとめを行います。

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