DIYによるボールキャスター付きカリモク椅子の低コストキャスター交換

DIY

20年以上前に自宅建築時に購入したカリモク家具の食堂椅子のキャスター部分のボールが摩耗してしまい、移動がスムーズにできなくなってしまいました。キャスター以外はまだまだ普通に使えているので、キャスター部分のみ手直しする事にしました。製造元に修理をお願いすると結構な費用が掛かる為、自分で交換してみました。交換部品の取り寄せから取り付けまでを分かり易く解説します。

現在の状況

我が家のリビングには家を建てた20年前に購入したカリモク家具のダイニングテーブルセットがあります。我が家は夫婦と子供二人の4人家族なのですが、おじいちゃん、おばあちゃんが家に来た時の事を考えて椅子は6脚のセットにしました。また、床がフローリングだったので、キャスター付きの椅子にしました。

20年間我が家のリビングで頑張って働いてくれていたのですが、最近キャスターの滑りが悪く、やけに椅子の下のフローリングが黒くなるなと思って、キャスターの部分を確認してみたら、ボール部分が摩耗して中にはボールが崩れそうな脚もありました。

キャスターのボールが経年劣化で摩耗して床に汚れを作っていたのですね。人間の体重を20年間支え続けてきたのですから当然ですかね。他の5脚もチェックしたところほとんどのキャスターが多かれ少なかれ限界が近づいている状態でした。

キャスター以外の部分はまだまだ使える状態なのでキャスター部分の交換を行う事としました。

交換方法の確認

早速インターネットで調べたところ、下記URLのカリモク家具の修理インフォメーションにキャスター交換の情報が出ていました。取り換え方法、取り換え修理費用等が載っています。

キャスターを取り寄せれば、スパナで交換できるようです。ただ、6脚分=24個のキャスターなので、作業は大変そうです。ちなみに交換をカリモク家具にお願いする場合は1脚当たり1万円近くかかるようです。

  • キャスター1か所:1,300円~2,000円x4か所=5,200~8,000円
  • お預かりお届け費用:1,500円x台数(ただし、合計5,000円未満の場合は5,000円)
  • 合計:2,800円~9,500円

キャスター取り寄せ

まずキャスターを特定するためには品番と製造ロット番号を確認する必要があります。椅子の座面裏にシールが貼ってあり、そこに書かれています。なお、製造が1995年より古い場合はシールが貼ってないため、正確な購入年月を伝える必要があるようです。

  • 品名:WC0370AK
  • 製造ロット:99年02月 40

次に取り寄せ方法ですが、カリモク家具に直接連絡して送ってもらう事も出来るようです。キャスター1個当たりの価格は700円(税別)との事ですが、代引き手数料、送料が必要との事です。私の場合は近所にカリモク家具の取り扱いを行っている家具店があったので、そこに取り寄せを問い合わせました。

お店に出向いて状況を説明し、取り寄せをお願いしたところ、820円+消費税と言う事です。カリモク家具からの直接購入700円に対して、取扱店の手数料が20%程度入った様です。代引き手数料、送料を考慮すると大きな差異は無いと思われるため、頼むことにしました。

24個分で21,254円(消費税込み)でした。痛い出費ですが、椅子を新調するよりはましと思い、お願いする事にしました。

お店に説明・注文する際は品番、製造ロット情報を持っていかないと注文が出来ないので、写真に撮って持って行く事をお勧めします。

注文したのがお盆休みの最中だったのですが、お盆休み後1週間程度で品物が届きました。

24個分だと結構ずっしり来る重さです。

交換作業

交換に必要な工具はスパナのみで大丈夫のようです。サイズ14厚み3mmでぴったりです。

椅子をひっくり返してキャスター根本のナット部分を左回しにして緩めていきます。結構きついです。誰かに椅子を抑えてもらってないと椅子が回ってしまい、作業がしづらいため、2人での作業が良いでしょう。

無理やり回すとボルトが中折れするケースがある為、注意深く作業をする必要があります。硬い場合には潤滑油をねじの部分に吹き付ける事も有効かもしれません。

キャスターが無事取り外せると、下記の様にスプリングワッシャーとインサートボルトが椅子側に残ります。

むき出しになったインサートボルトに新しく取り寄せたキャスターをスプリングワッシャーとともにねじ込みます。ねじ込みの場合は右回りにスパナで締め付けていきます。これを脚の数だけ繰り返して交換終了です。

キャスターを履き替えて新品の滑りが蘇りました。

トラブル

全部で6脚、24か所の交換ですが、私の場合は、5脚までは硬いながらも順調に作業が進んだのですが、1脚だけ2か所でトラブル発生です。

  • 1か所目:ねじが中折れ
  • 2か所目:インサートボルトごと取外し

結局トラブルは1脚のみで、残りの5脚は無事交換できました。作業時間は休み休みでしたが、正味1時間程度でした。

失敗した1脚は修理をしてもらう事としました。冒頭で出た家具店に電話したところ、状態を確認してから見積もりになるが、1万円前後かな?との事です。

修理依頼

カリモク家具のHP情報から計算すると、下記となります。

  • キャスター2か所:1,300円~2,000円x2か所=2,600円~4,000円
  • お預かりお届け費用:5,000円
  • キャスター費用:700円x2個=1,400円
  • インサートボトル:100円
  • 合計:9,100円~10,500円

椅子を預けてから1週間ほどで見積もりの連絡が来ました。税抜12,900円、税込14,190円との事です。お店経由でお願いしたので、20%の手数料が入った様です。

キャスターの取り寄せはカリモク家具取り扱い家具店でお願いしても送料等を考えると大きな違いはありませんでしたが、椅子の持ち込み修理の場合はカリモク家具に直接持ち込んだ方が2,000円程度安く上がった感じです。

まとめ

DIYでキャスター交換すると、1脚当たりキャスター代の費用3,600円程度で交換できます。しかし、修理をメーカーにお願いした場合は1脚、4か所当たり15,000円程度となります。

  • キャスター4か所:1,300円~2,000円x4か所=5,200円~8,000円
  • お預かりお届け費用:5,000円
  • キャスター費用:700円x4個=2,800円
  • 合計:13,000円~15,800円

DIYで行った方が1万円以上のコスト削減となります。

今回我が家では、1脚交換作業を失敗してしまい、修理を依頼する事になりました。くれぐれも慎重な交換作業を行う事をお勧めします。ナットで回そうとしても硬い場合は、無理をせず潤滑油を加えながらキャスターの取外しを行ってください。

おまけ(背もたれ、座面交換)

今回、妻の強い要望があり、かなりくたびれた背もたれと座面を一脚交換する事にしました。

見積は21,254円(税込)です。結構高いですね。でも交換してもらった椅子は見事に新品の様に生まれ変わりました。ちなみに新品の椅子の価格は63,000円程度です。

以上、カリモク家具のキャスター交換体験記でした。